無限等比級数とは、最初の項が a、公比が r の等比数列を無限に足し合わせたものを表します。具体的には、以下のような式で表されます。
a+ar+ar2+ar3+⋯=n=0∑∞arn
ここで、nは自然数です。無限等比級数は、公比が1より大きい場合や-1より小さい場合には発散し、有限の値に収束する場合には収束します。具体的には、公比 r の絶対値が1より小さい場合には以下のように収束することが知られています。
n=0∑∞arn=1−ra
この式の導出は、以下のように行われます。
まず、S=∑n=0∞arn と置きます。そして、この式に r を掛けたものを考えます。
rS=rn=0∑∞arn=n=0∑∞arn+1
ここで、rS から S を引くと、次のようになります。
rS−S=rn=0∑∞arn−n=0∑∞arn=ar0+a(r1−r0)+a(r2−r1)+⋯=a
よって、S は以下のようになります。
S=1−ra
このように、無限等比級数は公比が1より小さい場合には収束し、有限の値に収束します。一方、公比が1より大きい場合や-1より小さい場合には発散するため、注意が必要です。