マクローリン展開とは、関数を無限級数で表す方法の一つである。具体的には、関数をx=0x=0の周りでテイラー展開したとき、xnx^nの係数をそのまま項とする無限級数を得ることができる。このxnx^nの係数を求める際には、導関数を計算することになる。

以下に、マクローリン展開の式を示す。

f(x)=n=0f(n)(0)n!xnf(x) = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{f^{(n)}(0)}{n!} x^n

ここで、f(n)(0)f^{(n)}(0)f(x)f(x)x=0x=0におけるnn階導関数の値である。

例えば、f(x)=sinxf(x)=\sin xの場合を考える。f(x)f(x)の1階導関数はcosx\cos x、2階導関数はsinx-\sin x、3階導関数はcosx-\cos x、4階導関数はsinx\sin xとなる。x=0x=0におけるこれらの値は、それぞれcos0=1\cos 0 = 1sin0=0-\sin 0 = 0cos0=1-\cos 0 = -1sin0=0\sin 0 = 0である。したがって、sinx\sin xのマクローリン展開は以下のようになる。

sinx=n=0(1)nx2n+1(2n+1)!\sin x = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n x^{2n+1}}{(2n+1)!}

このように、マクローリン展開を用いることで、関数を無限級数で表現することができる。また、有限項までの和で近似することで、関数の近似値を求めたり、計算処理を簡略化することができる。

リンク

Maclaurin expansion[EN]