正弦定理とは

正弦定理とは、三角形の三つの辺とその対向角の正弦を用いて、次のように表現される定理です。

asin⁡A=bsin⁡B=csin⁡C\frac{a}{\sin A} = \frac{b}{\sin B} = \frac{c}{\sin C}

ここで、aa、bb、ccはそれぞれ三角形の辺の長さを表し、AA、BB、CCはそれぞれその対向する角の大きさを表します。

正弦定理の証明

正弦定理の証明には、三角形の面積公式と、それを用いた式変形が必要となります。

三角形の面積公式により、次の式が成り立ちます。

12absin⁡C=12bcsin⁡A=12casin⁡B\frac{1}{2}ab\sin C = \frac{1}{2}bc\sin A = \frac{1}{2}ca\sin B

この式を変形すると、次の式が得られます。

sin⁡A=2bc⋅12absin⁡C=a2R\sin A = \frac{2}{bc} \cdot \frac{1}{2}ab\sin C = \frac{a}{2R}

ここで、RRは三角形の外接円の半径を表します。同様に、sin⁡B\sin B、sin⁡C\sin Cも以下のように表されます。

sin⁡B=b2R,sin⁡C=c2R\sin B = \frac{b}{2R},\quad \sin C = \frac{c}{2R}

これを正弦定理の式に代入すると、次のような形になります。

asin⁡A=2Raa=2R=bsin⁡B=csin⁡C\frac{a}{\sin A} = \frac{2R}{a} a = 2R = \frac{b}{\sin B} = \frac{c}{\sin C}

以上の証明により、正弦定理が示されました。

正弦定理の応用

正弦定理は、三角形の辺の長さや角度がわかっている場合に、残りの辺や角度を求める際に利用されます。また、三角形の面積を求める際にも用いられます。

例えば、次のような問題が考えられます。

三角形ABCで、a=5a=5、b=7b=7、∠C=60∘\angle C=60^\circのとき、辺ccの長さを求めなさい。

この問題を正弦定理を用いて解くと、以下のようになります。

asin⁡A=bsin⁡B=csin⁡C5sin⁡60∘=7sin⁡B=csin⁡60∘sin⁡B=75⋅sin⁡60∘=7310B=79.15∘sin⁡C=csin⁡60∘=c32=2c3c=5sin⁡Csin⁡A=5sin⁡(180∘−A−C)sin⁡60∘=5sin⁡(60∘+B)sin⁡60∘=5sin⁡79.15∘32≈8.17\begin{aligned} \frac{a}{\sin A} &= \frac{b}{\sin B} = \frac{c}{\sin C} \\ \frac{5}{\sin 60^\circ} &= \frac{7}{\sin B} = \frac{c}{\sin 60^\circ} \\ \sin B &= \frac{7}{5} \cdot \sin 60^\circ = \frac{7\sqrt{3}}{10} \\ B &= 79.15^\circ \\ \sin C &= \frac{c}{\sin 60^\circ} = \frac{c}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{2c}{\sqrt{3}} \\ c &= \frac{5\sin C}{\sin A} = \frac{5\sin(180^\circ - A - C)}{\sin 60^\circ} \\ &= \frac{5\sin (60^\circ + B)}{\sin 60^\circ} = \frac{5\sin 79.15^\circ}{\frac{\sqrt{3}}{2}} \approx 8.17 \end{aligned}

従って、c≈8.17\boxed{c \approx 8.17}となります。

以上のように、正弦定理は三角形の問題を解く上で重要なツールとなります。

リンク

Law of sines[EN]