正規分布とは、統計学において最も基本的かつ重要な分布の一つであり、連続型の確率分布の一種である。正規分布は、平均値と標準偏差という2つのパラメータで完全に定義される。正規分布は以下のような特徴を持つ。

  • 釣鐘型の形をしている。
  • 平均値を中心に左右対称である。
  • 平均値から標準偏差の距離がn倍の点での確率が、正規分布表によって求めることができる。

正規分布の式は次のように表される。

f(x)=1σ2πe(xμ)22σ2f(x) = \frac{1}{\sigma\sqrt{2\pi}} e^{-\frac{(x-\mu)^2}{2\sigma^2}}

ここで、μ\muは平均値、σ\sigmaは標準偏差、eeは自然対数の底である。

正規分布において平均値は分布の中央に位置し、標準偏差は分布の幅を表す指標である。標準偏差が小さいほど分布は細く、大きいほど分布は広がる。また、平均値と標準偏差の値によって、分布の形状が変わる。

正規分布は、物理学や経済学、医学、心理学などの様々な分野で広く用いられている。特に、統計学においては、標本平均や標本比率などの統計量が正規分布に従うことが多いため、多くの統計的検定や信頼区間の計算において重要な役割を果たす。

正規分布に関する計算やグラフ化には、様々なツールが存在する。例えば、ExcelやPythonのNumPy、Rなどが挙げられる。また、正規分布表と呼ばれる表を用いることで、特定の値に対する確率や面積を求めることができる。

リンク

normal distribution[EN]