Pythonにおける関数の引数と返り値について解説します。

引数

関数に引数を渡すことで、その関数の処理に必要な情報を与えることができます。引数は関数の定義部分で指定され、実行時に渡されます。

位置引数

位置引数は、引数の順序で関数に渡されます。以下は、2つの位置引数を取る関数の例です。

def add(x, y): return x + y

この関数に対して、以下のように2つの引数を渡すことができます。

result = add(3, 4) print(result) # 出力結果は 7

キーワード引数

キーワード引数は、引数名を指定して関数に渡されます。位置引数と違い、引数の順序は任意になります。以下は、2つのキーワード引数を取る関数の例です。

def greet(name, message): print(f"{name}さん、{message}!") greet(message="こんにちは", name="山田")

この関数に対して、引数の順序を指定せずに、引数名を指定して渡すことができます。

デフォルト引数

デフォルト引数は、引数に初期値を設定することで、関数を呼び出す際に引数を省略できるようになります。以下は、1つのデフォルト引数を取る関数の例です。

def greet(name, message="こんにちは"): print(f"{name}さん、{message}!") greet("山田") # 出力結果は "山田さん、こんにちは!" greet("佐藤", "おはようございます") # 出力結果は "佐藤さん、おはようございます!"

この関数に対して、message引数に初期値を設定しています。引数を省略する場合は、初期値が使われます。

アンパック演算子

アンパック演算子を使用することで、リストやタプルなどのイテラブルオブジェクトを展開して、関数の引数として渡すことができます。以下は、3つの位置引数を取る関数の例です。

def add(x, y, z): return x + y + z numbers = [1, 2, 3] result = add(*numbers) print(result) # 出力結果は 6

アスタリスク(*)を使用して、リストをアンパックしています。

返り値

関数が処理を終えた後に返す値を、返り値と呼びます。関数によっては、返り値を返さない場合もあります。

以下は、2つの引数を取り、それらを足した結果を返す関数の例です。

def add(x, y): return x + y result = add(3, 4) print(result) # 出力結果は 7

この関数は、与えられた2つの引数を足し合わせた結果を返します。関数内でreturnで返り値を指定しています。

また、返り値が複数の場合は、タプルで返すことができます。

def calculate(x, y): return x + y, x - y, x * y, x / y result = calculate(7, 3) print(result) # 出力結果は (10, 4, 21, 2.3333333333333335)

この関数は、与えられた2つの引数を使って、足し算、引き算、掛け算、割り算の計算を行い、それらをタプルで返します。

以上が、Pythonにおける引数と返り値の解説です。引数や返り値を上手に使って、効率的なプログラムを作成しましょう。

リンク

Arguments and return values[EN]