三角関数とは
三角関数とは、直角三角形の比を用いて定義される関数である。
代表的な三角関数として正弦(sin)、余弦(cos)、正接(tan)があり、これらは三角形の比として以下のように定義される。
sinθ=斜辺対辺
cosθ=斜辺隣辺
tanθ=隣辺対辺
ここで、θは三角形の一角度数を表し、対辺はθの反対側にある辺、隣辺はθに隣接する辺、斜辺は直角となる辺である。
三角関数の性質
三角関数には以下のような性質がある。
周期性
正弦関数と余弦関数は、周期πを持ち、以下のような性質がある。
sin(θ+π)=−sinθ
cos(θ+π)=−cosθ
つまり、θにπを加えた角度では、正弦関数と余弦関数が符号を反転する。
また、正接関数はπの整数倍の角度では、値が定義できない(undefined)となる。
対称性
正弦関数と余弦関数は、原点を中心として対称である。
sin(−θ)=−sinθ
cos(−θ)=cosθ
また、正接関数は原点を中心として、2πを中心に対称である。
tan(−θ)=−tanθ
増減
正弦関数と余弦関数は、θが0から2πまで増加する間は、単調増加である。
また、正接関数は、θが−2πから0まで単調増加し、θが0から2πまで単調減少する。
三角関数の関係
三角関数には以下のような関係が成り立つ。
tanθ=cosθsinθ
sin2θ+cos2θ=1
この関係は、三角形の直角を代表する角θと、斜辺の長さ(=1)の関係を表している。
応用
三角関数は、数学や物理、工学などの多くの分野で応用されている。
たとえば、三角関数を利用することで、直角三角形の辺や角度を決定することができる。また、正弦波や余弦波は、振動や波を表すモデルとして用いられることが多い。また、フーリエ変換によって、様々な信号を三角関数の和として表現することができるため、信号処理や音声処理などでも使用される。