対数とは
対数(たいすう)とは、ある数を別の数に変換する操作の一つであり、その変換によって得られた数を対数と呼ぶ。一般に、底と呼ばれる正の数を指定して、その底を何乗したら元の数になるかを求める。
例えば、23=8 であるから、8 の底 2 の対数は 3 となる。
対数の表記法
対数を表す際には、下記のような表記法が用いられる。
logax
この場合、底 a を指定して、x の底 a の対数を表す。
例えば、2 を底とする対数の場合、下記のように表記する。
log2x
底が 10 の場合は底を省略して、以下のように表記されることが多い。
logx
対数の性質
対数には、以下のような性質がある。定理・証明の証明はこちら
対数の加法定理
logaxy=logax+logay
対数の積の公式
logaxk=klogax
対数の商の公式
logayx=logax−logay
底の変換公式
logax=logbalogbx
対数の応用
対数は、様々な分野で応用される。
対数関数
対数関数は、下記のような一般的な形式を持つ。
y=logax
この式において、a を底とする x の対数を y とすることで、x の値域を 0 より大きい実数に制限することができる。また、a を e(ネイピア数)とする場合は、自然対数関数と呼ばれる。
対数の意義
対数は、指数関数と逆関数の関係にあるため、指数関数が表す増加度合いを対数に変換することで、その増加度合いを直感的に理解することができる。また、対数を用いることで、非常に大きな数や小さな数を扱いやすくなることがある。
案例:RSI(Relative Strength Index)
RSIは、株価の相対的な強さを表す指標の一つであり、以下のような式で計算される。
RSI=100−1+平均下落幅平均上昇幅100
この式では、平均上昇幅と平均下落幅を求める際に、対数を用いた計算が行われる。