情報技術ガバナンスとは、組織内で情報技術(IT)が適切に利用され、管理されるための枠組みであり、組織のIT戦略や方針を策定し、その遂行を監督することで、情報システムの品質や安全性、効率性を確保することを目的とします。

具体的には、以下のような活動が含まれます。

  1. IT戦略の策定
    情報システムの戦略や計画を策定し、組織のビジネス戦略に合わせて、ITの活用方法や予算配分を決定します。

  2. ITリスクマネジメント
    組織にとっての重要な情報資産を特定し、それを守るためのリスク評価を行い、適切なセキュリティ対策を講じます。

  3. インフラストラクチャの管理
    情報システムのインフラストラクチャ(ネットワーク、サーバ、ストレージ等)を設計・構築・運用し、品質や性能を維持します。

  4. アプリケーションの管理
    組織が利用するアプリケーション(ERP、CRM、SFA等)の導入・保守・改善を行い、使い勝手や運用効率を向上させます。

  5. ITプロジェクトの管理
    情報システムの新規導入や改修プロジェクトを計画・実行し、品質やコストの管理を行います。

  6. ITサービスマネジメント
    情報システム上の各種サービス(メール、Web、社内システム等)を提供し、利用者からの不具合対応や要望受付等を行います。

  7. 情報セキュリティマネジメント
    情報セキュリティの確保を目的として、情報資産の価値評価やリスクアセスメント、情報セキュリティポリシーの策定、技術的対策の講じ方などを行います。

これらの活動を通じて、組織内における情報システムの適正な管理・運用を実現し、ビジネス目標の達成や情報資産の保護を図ります。また、情報技術ガバナンスを適切に構築することで、内部統制の強化やコンプライアンスの確保にもつながります。

リンク

Information Technology Governance[EN]