ド・モルガンの法則とは、集合論における論理演算の公式の一つであり、2つの集合の補集合を用いた表現を相互に変換することができる法則です。

具体的には、2つの集合 A,BA, B に対して、以下の式が成り立ちます。
(AB)c=AcBc(A \cup B)^{c} = A^{c} \cap B^{c}
(AB)c=AcBc(A \cap B)^{c} = A^{c} \cup B^{c}

ここで、\cup は和集合、\cap は共通部分、c^{c}は補集合を表します。

ド・モルガンの法則は、2つの集合の和集合や共通部分の補集合を求める場合に便利に利用されます。また、論理演算においても、否定の適用順序を変えることができるため、論理的な分析においても有用です。

例えば、集合 A={1,2,3}A = \{1, 2, 3\}, B={2,3,4}B = \{2, 3, 4\} に対して、(AB)c(A \cup B)^{c}を求める場合、以下のようにド・モルガンの法則を使って計算することができます。

(AB)c=(AcBc)(A \cup B)^{c} = (A^{c} \cap B^{c})

=({4}{1})= (\{4\} \cap \{1\})

== \varnothing

よって、(AB)c=(A \cup B)^{c} = \varnothingとなります。

ド・モルガンの法則は集合論や論理演算において基本的な公式の一つであり、多くの問題解決に役立ちます。

リンク

De Morgan’s laws[EN]