【フーリエ級数とは】

フーリエ級数とは、周期関数を三角関数の和で表現したものである。具体的には、周期Tの関数f(x)が以下のように表される。

f(x)=a02+n=1(ancos(2πnxT)+bnsin(2πnxT))f(x) = \frac{a_0}{2} + \sum_{n=1}^{\infty} \left( a_n \cos\left(\frac{2\pi nx}{T}\right) + b_n \sin\left(\frac{2\pi nx}{T}\right) \right)

ここで、a0,an,bna_0, a_n, b_nはフーリエ係数と呼ばれる定数であり、それぞれ以下のように定義される。

a0=2TT2T2f(x)dxa_0 = \frac{2}{T} \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}} f(x) dx
an=2TT2T2f(x)cos(2πnxT)dxa_n = \frac{2}{T} \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}} f(x) \cos\left(\frac{2\pi nx}{T}\right) dx
bn=2TT2T2f(x)sin(2πnxT)dxb_n = \frac{2}{T} \int_{-\frac{T}{2}}^{\frac{T}{2}} f(x) \sin\left(\frac{2\pi nx}{T}\right) dx

したがって、周期関数f(x)が与えられたとき、フーリエ係数を求めることで、三角関数の和でf(x)を近似することができる。

【フーリエ級数の応用】

フーリエ級数は、音声や音楽の解析、信号処理、画像処理などに幅広く応用されている。

例えば、音声の場合、フーリエ級数を用いることで音声の周波数成分を解析することができる。また、フーリエ級数を用いて音声を合成することで、音声合成技術が実現されている。

信号処理や画像処理の場合は、フーリエ変換という手法が利用される。フーリエ変換は、フーリエ級数を連続的な関数に拡張したものであり、離散信号や離散画像の周波数成分を解析することができる。また、フーリエ変換を応用したフィルタリング手法を用いることで、信号や画像の特定の周波数成分を取り出すことができる。

【まとめ】

フーリエ級数は、周期関数を三角関数の和で表現する手法である。フーリエ級数の応用としては、音声や音楽の解析、信号処理、画像処理などが挙げられる。これらの分野でフーリエ級数は広く利用されており、その応用範囲はますます拡大している。

リンク

Fourier series[EN]