微分方程式とは、未知の関数とその導関数を含む方程式のことである。微分方程式は自然科学や工学分野などで多くの現象を記述するために用いられる。例えば、振動現象、減衰現象、増殖現象、流体力学などが挙げられる。

一般的に、微分方程式は以下のように表される。

F(x,y,y,y,,y(n))=0F(x, y, y', y'', \cdots, y^{(n)}) = 0

ここで、yyは未知関数、y,y,,y(n)y', y'', \cdots, y^{(n)}はその導関数である。nnは微分方程式の次数を表す。

微分方程式を解くことは、未知関数yyを求めることに相当する。ただし、微分方程式は一般的に、初期条件や境界条件が必要である。例えば、微分方程式が与えられたとしても、それが表す現象の初期値(初期位置、初速度、初期温度など)が決まっていなければ、解析的な解が求まらない場合もある。

微分方程式を解く方法には、解析的に解く方法、数値的に解く方法がある。解析的に解く方法は、微分方程式を解析的な式に変形することで、解を求める方法である。数値的に解く方法は、微分方程式の数値解を求める方法であり、数値解法と呼ばれる。

微分方程式は、線形微分方程式、非線形微分方程式、常微分方程式、偏微分方程式などがある。線形微分方程式は、未知関数とその導関数が1次式で表される微分方程式であり、比較的解析的に解ける場合が多い。非線形微分方程式は、未知関数とその導関数が2次以上の式で表される場合であり、解析的に解くことが難しい場合が多い。常微分方程式は、未知関数を1変数のみ含む微分方程式であり、偏微分方程式は、未知関数を複数変数で表し、その偏導関数を用いた微分方程式である。

微分方程式は、自然現象や工学現象を数学的に表現する上で重要な役割を持つ。例えば、物理学や化学、工学、経済学、生物学などの分野で、微分方程式が広く用いられている。また、現在では機械学習やデータ解析の分野でも、微分方程式を応用した研究が進んでいる。

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Differential equation[EN]